ジャズを聴く PR

英語のフレーズ “Made from scratch”を深堀りしてみた

そもそも “From scratch”ってどう言う事?

普段何気なく使う英語のフレーズに”made from scratch”や”scratch-made”があります。一般的に今では「ハンドメイド、手作り」という意味で使われ、特に英語圏のお料理番組やクックブック等では頻繁に使われます。

例えばビスケットやスコーンを焼く時に、出来合いの冷凍生地やミックスを使わずに小麦粉や重曹を配合するところから作るとか、スープの素を使わずにブイヨン(出汁)からスープを作るという具合です。でも、そもそも単語の”Scratch”を辞書で引くと、名詞形では「傷跡、擦り傷、掻くこと」等と出てきます。なぜこの名詞がこの表現に使われるようになったのでしょう?そしていつ頃からこんな表現が使われるようになったのか、無性に気になってちょっと調べてみました。

最初はスポーツ用語

“Made from scratch”の表現は1920年代頃は「家庭料理」という意味で使われ始め、インスタント食品やフードミックスの台頭する40年代後半にかなり頻繁に使われ出したそうです。ところが、この語源は食品やクッキングとは全くかけ離れたスポーツ用語として使われ始めたそうです。

そもそも”from scratch”は18世紀頃、スタート地点という意味で使われ始めました。徒競走のスタートラインには必ず、選手の足が土を蹴るときのスクラッチマークがつきます。ハンディキャップのある選手はアドバンテージを貰って、正規のスタートラインよりも前に進んだ位置から走り始めるので、ハンデを貰う選手の正規のスタートラインにはこのスクラッチマークがつきません。ですから、全くハンデの無い選手は正規のスタートラインで土を蹴り、スクラッチマークをつけて走り出すわけです。これが”from scratch”と言う事なのです。今でもゴルフではハンデの無いプレーヤーをスクラッチゴルファーと呼ぶそうです。

ですから出来合いのものを一切使わず、材料素材から全て自分の手で作りあげれば、ハンドメイドでも、お料理でも、仕事のプロジェクトでも”Made from scratch”になるわけですね。

因みにスラングでは”scratch”をキャッシュ(お金)の意味で使うそうです。

Jazzで見つけた”Scratch”

と言う事で、ジャズの”Scratch”を探してみました。恐らくこちらは『お金』の意味での”Scratch”なんだと思いますが、同じタイトルなのに全く違う曲とスタイルのジャズなのが面白いです。興味のある方は是非聞いてみてください。

The Crusaders (The Jazz Crusaders)

The Crusadersの”Scruch”は同じ居屋をハードバップとフュージョン全く違う2つのアレンジで演奏していました。どちらも甲乙付け難いので聴き比べるのが楽しいです。

Live at the Lighthouse ’66

Live at The Roxy/1974

 

Sphere

スフィアは、Charlie Rouse(Ts), Kenny Barron(P), Buster Williams(B), Ben Riley(D) が結成した、セロニアス・モンクをトリビュートしたバンドです。なかなか聞き応えがあります。

Live On Tour 1996

 

Thad Jones Sextet

言わずと知れた、Village Vanguard Orchestraの元祖、Thad Jones & Mel Lewis Orch.のリーダー兼アレンジャーのサド・ジョーンズ(tp)も”Scratch”を作曲、演奏していました。メンバーも豪華です。Thad Jones(Tp), Billy Mitchell(Ts), Tommy Flanagan(P), Kenny Burrell(G), Oscar Pettiford(B) & Shadow Wilson(D)

‘DETROIT-NEW YORK JUNCTION’ (Blue Note Records)1956